マネジメントレビュー開催通知にISO9001:2015の 9.3項により招集と書かれていた

管理責任者インタビューで、マネジメントレビューの結果を確認することにした。

管理責任者にマネジメントレビューをどのように実施しましたかと聞いた。すると、下記のような資料が提出された。

  • マネジメントレビュー開催通知
  • マネジメントレビューの資料
  • マネジメントレビュー議事録

資料が提示されたので、一つ一つ見ていくことにした。

 

まず、開催通知から確認した。開催日、時間及び内容が書かれていた。出席者の一覧があった。出席者一覧の最後に書かれていたのは、「ISO9001:2015の9.3項に従い、招集する、出席依頼者は、全員出席すること」とあった。未だかって、開催通知にISO規格要求項目を書いて、出席依頼していたのを見たのは、初めてであった。また、これは、警察官が犯罪者を取り締まるにあたり、「法令○条に従い、逮捕する」と同じではないかと、違和感を感じた。それで、なぜこのように書いたのですかと質問してみた。

 

管理責任者から、出席が悪いのです。何かと忙しいと言って欠席するのです、とあった。また、品質保証部門の会議には、出席者が喜んでくるものはなく、強制的に出てもらうものが多いのです。

そうか、苦労してマネジメントレビューを実施しているのだなぁー。なぜ、出席しないのだろうか。

 

マネジメントレビューの資料を確認してみた。9.3.2項のインプットに従い、全てを網羅していた。また、議事録を確認した。特に社長指示事項を見た。特に目新しいものはなく、包括的なもので、具体的な指示はなかった。マネジメントレビューは、年1回開催となっていた。

 

これでは、マネジメントレビューが役立っているとは、思えなかった。では、どのようにすれば、効果的なものにすることができるか、頭の中で考え始めた。管理責任者にどのように説明すれば良いか、9.3の条項の内容を思い浮かべながら、話した。規格は、マネジメントレビューは一度に全てを実施するように要求していない。また回数も指定していない。年に一回でも良いが、月に、週に一回でも良い。運用方法を変更することにより、必要な出席者が全て出てくるのではないか。

 

9.3,2項の要求事項

a)「前回までのマネジメントレビューの結果とった処置の状況」は、全ての会議で行われるものである。

b)「品質マネジメントシステムに関連する外部及び内部の課題の変化」は、貴社の予算会議又は経営会議で検討されているのではないですか。予算会議で各部門の目標達成のために外部・内部の課題を書いているのではないですか。前期の結果から今期の目標を記載するにあたり、変化を記載しているのではないですか。予算会議は、必ず期の初めに実施しているのではないですか。

c)は、細分化されているが、1) 「顧客満足及び密接に関連する利害関係者からのフィードバック」は、営業会議又は経営会議で実施されているのでないか。顧客の状況及び利害関係者からのフィードバックは、具体的には、何かを考えて、どの会議が該当するかを考えれば良いです。利害関係者に法令・規制事項を入れているのであれば、この変更は、営業会議や経営会議で報告されているのではないですか。2) 「品質目標が満たされている程度」は、品質管理委員会で報告されているのではないか。このように考えていけば、年に1回管理責任者が資料をまとめて、経営者及び役員を招集しなくてもできるのではないですか。

 

管理責任者から、目から鱗で、初めてこのように考えることを聞きました。過去の審査員に聞いたところ、マネジメントレビューは、年に1回社長ほか役員を集めて実施すると聞き、集められなかったのは、管理責任者の責任です、と言われてきました。このようなやり方なら、管理責任者の責務が少なくなったようだ、肩の荷が下りたというか、このようなやり方でやっていきます。心配なのは、次に来る審査員が、このようなやり方で承知するか、心配です。

 

私が、話したように規格には、具体的どのようにレビューするか、頻度や一度の会議又は複数の会議でやるかとは、要求していないことを説明することです。審査員の一方的な解釈ではなく、規格に従って良く相談することと、効果的に実施することを考えた方が良いです。

このように話したが、なかなか自信がないようであった。確かに審査員と渡り合って、堂々と審査員に対して、審査員が間違っていますよということは難しいかもしれない。